運営者
地域の現場から生まれた、空き家流通のための情報プラットフォーム。
運営者
地域の現場から生まれた、空き家流通のための情報プラットフォーム。
InakaBnBは、空き家を「売りたい人」と「暮らしたい人」を直接つなぐための、個人間取引の情報整理に特化したプラットフォームです。物件情報・地域情報・制度情報を一体で整理し、検討段階から安心して判断できる環境をつくることを目的としています。
本事業は、運営者自身が地域おこし協力隊として中山間地域の現場に入り、空き家問題に当事者として向き合った経験を起点に立ち上げられました。現場の課題を構造的に整理し、説明の負担を減らすことが事業設計の中心にあります。
運営体制
- 事業形態:Amami(個人事業)
- 運営者:仁田坂 淳史
- 運営年数:1年目(実証・検証フェーズ)
- 対応範囲:空き家情報整理、内見調整、地域情報整理、相談対応
法人ではなく個人事業として運営しているのは、初期フェーズにおいて現場検証と改善を最優先するためです。将来的な法人化や体制強化を前提としつつ、現在はスピードと柔軟性を重視しています。
事業の背景
地域おこし協力隊として直面した「空き家流通の詰まり」。
運営者は、浜松市天竜区において地域おこし協力隊(山里いきいき応援隊/通称:山いき隊)として活動していました。その中で最も強く感じた社会課題が、「空き家が存在しているにも関わらず、流通に乗らない」という問題です。
事業計画書に基づき、以下の課題を具体例とともに整理しています。
- 空き家情報が分断されている課題:役所・空き家バンク・個人・不動産業者で情報の粒度が異なり、問い合わせのたびに説明がやり直しになる。
- 旅行者が「暮らしのイメージ」を持てない問題:冬場の凍結、交通事情、近隣関係など生活に直結する情報が共有されず、内見後に「想像と違った」となる。
- 行政・地域・旅行者の説明負荷が高い現状:制度更新が追いつかず、古い情報が流通することで相談窓口が負担を抱える。
結果として、旅行者は検討に時間がかかり、不安が膨らみ、意思決定が止まる。一方で、空き家ホストは「手間がかかる」「説明が大変」「結局売れない」と諦めてしまう。これが空き家問題の本質的な詰まりだと捉えています。
提供価値
InakaBnBが大事にしている価値基準は、「暮らしの判断に必要な情報が揃っているか」です。判断基準を明確にし、説明の属人化を防ぐことを重視しています。
価格や面積といった数値情報だけでなく、以下を含めて整理します。
- 生活動線・水回り・改修の難易度
- 冬季の注意点や交通事情
- 地域の慣習や暗黙のルール
- 利用可能な支援制度や補助金
- 内見・手続きの進め方
これにより、検討段階での不安を減らす、内見後のギャップを減らす、説明のやり直しをなくす、という提供価値を実現します。審査員・自治体・金融機関が読んでも違和感のない情報設計を目指しています。
InakaBnBは不動産業ではありません。情報プラットフォームとして、個人間取引がなめらかに進むための土台を提供します。
補足情報
運営方針
掲載基準と審査プロセスを明確にし、地域や自治体、相談窓口の負担を増やさない運用を心がけています。物件・地域・手続きの情報を「説明しなくても伝わる粒度」まで整えることが目標です。
- 書類確認と現地情報整理を同時に進行し、手戻りを減らす
- 情報の更新履歴を残し、再利用可能なフォーマットに固定する
- やり取りを記録し、次回相談のスタート地点を引き上げる
「説明を繰り返さなくていい状態」を作ることが、結果的に地域全体の負担軽減につながると考えています。
連絡・相談体制
相談内容に応じて、現地事業者・自治体・関係者と連携しながら案内を行います。内見調整、資料送付、改修・支援制度の相談を一つの窓口で受けられるよう整理しています。
- 内見前の希望条件を整理し、必要資料を先に共有
- 現地での確認ポイントをテンプレ化し、説明の抜けを防止
- 合意内容はログとして残し、次回調整に引き継ぐ
これからについて
InakaBnBは、まだ1年目です。完成された仕組みではありません。だからこそ、現場で検証し、改善し、積み上げていく余地があると考えています。
地域おこし協力隊の活動を「一過性の経験」で終わらせず、永続する仕組みとして残すこと。それが、この事業の根底にある動機です。空き家の情報流通を標準化し、地域の負担を減らしながら、意思決定のスピードを上げる仕組みを継続的に育てていきます。